ウェブのユーザーとしてできる工夫 [Webアクセシビリティ]
ウェブサイトを閲覧中にロゴをクリックすればトップページに戻れると気づいたのは、ウェブを使い始めてしばらく経ってからでした。私だけだと思っていたら、そうでもないらしいことがわかって、なんだかホッとしました。
でも、これはウェブの作り方の問題ではなく、ブラウザやウェブの使い方を教える際に盛り込むべき事項に入ると思います。
スクリーンリーダー(読み上げソフト)では、ロゴは、ブラウザでウェブを開いたときに最初のほうに読み上げられる会社名やサービス名そのもののリンクです。
以下のページで比較的ありがちなユーザーの動きが紹介されています。
http://mnak.tumblr.com/post/1055141495
さて、スクリーンリーダーや音声ブラウザでウェブの内容を聞くうえでのコツも、それなりにあると思います。
まず、ブラウザでウェブサイトから効率的に情報を得るには、見出しを把握したり、メニューをスキップして本文の始まりに移動するリンクを利用したりした方がいいです。
しかし、こうしたことは意外に知られていないのも事実です。
ブラウザとスクリーンリーダーの組み合わせによっては、せっかく見出しがあっても識別できないことや、ページ内リンクでカーソルは移動しても読み上げがついていかない場合もあります。
ちなみに、ナビゲーションをスキップするリンクは「本文へ」、「メニューをスキップ」、「コンテンツに移動」などと読み上げられます。サイトによって違います。画面には表示されていないことも多いような気がします。
次に、メニューや広告、本文が続けて読み上げられたとき、自分が探している情報を聞き取ったり、ウェブページ上でカーソルを自在に移動させたりする練習もした方がいいのではないでしょうか。
「ページのどこを今読んでいるのかわからない」とか、「キーワードを入力する場所が見つけられない」とかいう声をよく耳にしますが、さまざまなウェブサイトを閲覧し活用すればするほど操作にも慣れていくのは確かです。
もちろん、乗り換え案内や天気予報など、よく調べるものはアクセシブルなサイトをなるべく見つけて使うと時間も節約できます。
さらに、RSSリーダーや検索支援ソフトも便利です。視覚障害者に配慮されたソフトとしては主に以下のものがあります。
NetReaderにも検索結果を簡略化して表示する機能がついています。Ctrl+Eキーで検索画面が開きます。
それから、辞書を引くとか、病院や薬について調べるとか、目的を絞ったソフトもあります。
Twitter や Radiko.jp といった特定のサービス専用のツールも普及しています。
いろいろなメールマガジンからいち早く情報が得られることもあります。
以前にインターネットバンキングで振込をしようとした際、ヘルプの内容が画像化された文字で、よくわからなくて困ったのですが、久しぶりに見たら画像でない文字でちゃんと書かれていて嬉しかったです。
その銀行のサイトでは、インターネットバンキングにログインすると「お問い合わせは0120・・・」というふうに電話番号がすぐに聞こえます(スクリーンリーダーで読み上げるという意味です)。助かります。
by 清沢友加 (2010-09-30 22:35)